導入事例
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部品加工・サプライヤー
相模塗装株式会社
相模塗装株式会社は、神奈川県平塚市に本社工場を構えるプラスチック専門の量産塗装メーカーです。品質要求が厳しい自動車や医療機器分野での実績が多く、特に高品位なUV塗装に大きな強みを有しています。
そのUV塗装の検査段階で、製品の表面に施すUV塗装(クリア)がマスキング治具の隙間から侵入し、裏面に付着してしまうという塗装不良が発生してしまいました。
同社は塗装不良の恒久対策として、SOLIZEの3Dプリンター活用設計(Design for Additive Manufacturing:DfAM)とAM技術導入支援サービスを採用しました。
今回、塗装不具合が発生した部品は、2021年秋に新発売された高級コンパクトカーのフロントグリルまわりの樹脂製エクステリア部品です。車両のデザイン・アイデンティティを担う重要パーツのため、PC透明色の成形品の表面に高透明なUV塗装を施し、裏面は艶消しブラック塗装を施すといった高品質・高精度な塗装が求められます。
SOLIZEは塗装工程や治具の状況を詳しく調査した結果、既存の光造形製治具が繰り返しのUV光と高温(140℃)の曝露により反り変形が起こり、製品との間に隙間が生じたことでUV塗料が裏面に侵入したものと分析しました。
また、成形品の精度に個体差があり光造形製治具のプロファイルを製品にフィットさせるために幾度か手作業で修正しており、経時的変形と修正により最適な状態がわからない状況でした。
提供:日産プリンス神奈川販売株式会社 座間店
SOLIZEは該当の製品、治具、キャリアと治具の3Dデータを預かり、対策を検討しました。その結果、不具合発生の原因を以下のように仮定しました。
対策は以下の内容で行いました。
十分な検証を経て、2022年4月の量産ロットから、SOLIZE製治具と改造された光造形製治具が投入されました。この改造により、半年間で7万個に迫る生産において塗装不良を出さず、安定生産を続けることに成功しました。生産技術領域へのAM技術導入支援サービスは緊急対応としてのみならず、今後の新機種の立ち上げ時にもフル適用できることが実証されました。
今回特に検証できたことは、以下の3点です。
SOLIZEによる不具合の原因究明から始まった塗装不具合は、量産を見据えた材料と工法で無事に解決しました。またHP Jet Fusionの活用により、塗装工程などの厳しい環境に耐え得る量産用治具を、光造形や切削などの従来工法と比較して短期間で準備可能となり、今後の活用がますます期待されます。
「今回製作していただいた治具に関しては問題なく良好です。また造形スペース・タクトの無駄をできる限りなくした上で、最良のコストを検討提示していただけました。この先もいろいろな形でお願いする機会が訪れると思うので相談させてください」
相模塗装株式会社 井上 文男 様
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