金属3Dプリントで造るラティス

金属3Dプリント(Metal Additive Manufacturing)の特徴を活かした構造の一つに、ラティスがあります。
その三次元網目構造を活かして、部材の軽量化、衝撃吸収構造材、人工骨の生体適応機能など、
さまざまな分野でこの新しい形状を活用しようという試みがなされています。

ラティスは3Dデータの設計方法により、如何様にも形状を変更することが可能です。
金属の結晶構造に模したBCC(体心立方格子)やFCC(面心立方格子)、橋のトラス構造を参考にして、
鉛直方向に対する強度を高めるような異方性を持った構造など、さまざまな形状を設計可能です。
また、繰り返し形状の最小単位であるユニットセルのサイズや、コネクタの線径の大小を調整することで、
ラティスの密度を自由自在に変更することが可能です。

ラティスを設計する際には、専用の機能を利用すれば簡単にデータ作成が可能です。
3DCADやサポート編集ソフトに、オプションモジュールとして用意されていることが多いです。
主要なパラメータであるユニットのパターン、ユニットのサイズ、コネクタの線径を指定すれば、
既存のソリッドモデルをラティスに置き換えることが可能なので、ラティスを細かくモデリングしていく必要はありません。

しかし、実際に設計する場合には、造形の成立性を考慮に入れる必要があります。
特にラティスの繰り返し形状が途切れる端部では、うっかりするとサポートを設置しなければ
造形できない形状になってしまうため、注意が必要です。



Fig.1 ラティスの3Dモデル



Fig.2 実際に造形したラティス


Fig.1とFig.2に、3Dモデルと実際に造形したラティスを示しています。
既存の部品の外形は変えずに内部をラティスに置換して製作可能なのは、3Dプリントの強みです。

この特殊な形状を活用したアプリケーションは大きな可能性を秘めています。


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